- 2025.1.29
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「美しい西谷棚田を守りたい」思いを込めた写真集
霞ヶ城公園西側の見晴台下に広がる西谷棚田。龍泉寺の門前の人たちが二合田用水を活用して古くから維持管理し、つなぐ棚田遺産に認定されています。そんな美しい棚田の風景と生きる住民の姿を記録した写真集「西谷棚田を守る人々~その出会いから、私は農業の偉大さを知りました」が刊行され、話題となっています。
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著者は棚田に感動し、休耕田に心痛めて再生に乗り出した太田左恵子さん(大七酒造)。初めての農作業ながら2人の娘ら家族とともに奮戦し、住民の協力を得て、2年目の昨秋はコシヒカリ270㎏と酒米の山田錦を収穫しました。
写真集はB5版変型、164ページ・フルカラー。春夏秋それぞれの農作業と自然、周辺探訪とコラムを掲載していますが、太田さんの人柄と写真歴2年とは思えない繊細なカメラアイで、住民の笑顔にあふれ、見るだけでほっこりする1冊となっています。また、オニヤンマの羽化を連続写真で紹介、稲葉の露を激写するなど出合った感動をストレートに伝えています。
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西谷棚田保全会の渡辺久司会長らは「写真、文章とも出来栄えに驚いた。シルバー人生がゴールドになった」と笑顔で話し、棚田への思いがパワーアップした様子。太田さんは「農業は人間力の結集だと知った。農業の素晴らしさと大切さをみなさんに知っていただき、この風景を次世代につなげたい」と棚田保全をあらためて誓っています。収穫した酒米は二伊滝地区の米と合わせ仕込みに入ったそうです。
発行は大七酒造文化事業部。500部。2,200円(税込み)。売上金はすべて西田棚田の保全活動に充てられます。問い合わせは同社(電話0243-23-0007)へ。
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