• 2025.1.4
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雪降る中、伝統の御田植祭「ことしも豊作」

 二本松市上太田字広瀬にある広瀬熊野神社で3日夜、伝統の御田植祭が雪降る中行われ、農作業姿の氏子が薄明かりの下、豊年の予祝と作占いの田遊びを演じました。占いでは今年も豊作だそうです。

広瀬熊野神社で行われた昔ながらの御田植祭

 祭り当日は女人禁制とされ、神事の一切を他言無用とした古い神事の形を地域の16軒でつくる御田植祭保存会(遠藤善勇会長)が継承しています。1972(昭和47)年に福島県の重要無形民俗文化財に指定されています。

 合間に焚き火で暖を取りながら、拝殿で寄せ刈り、せき堀払い、苗代しめなど稲作の一連の作業を演じ、稲刈りでは「七穂で八升とる八穂で九の枡とる」と掛け声を合わせて豊作を願いました。本殿では厳かに作占いが行われ、早生は七分、中生は六分五厘、晩生は七分五厘(最高は八分)と出ました。

 遠藤会長は「異常気象など地球上では多くの課題はあるが、穏やかな1年になるよう願った。今夜の雪が良い年の前兆になればいい」と期待を込めました。

拝殿でせき堀払いを再現する氏子
べこ役の背に馬ぐわと荷ぐらに載せる
掛け声を合わせて稲作の作業を演じる
合間に焚き火で暖を取り、神事を進める

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