- 2024.12.25
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竹細工の太鼓台、躍動的にバージョンアップ
二本松提灯祭りを竹細工で再現する安斎勇治さん(二本松市平石高田、竹工房 響)は、太鼓台を操る若連の動きを加えた、躍動感あふれる夜の太鼓台を仕上げました。太鼓台はこれまでよりサイズアップし、回転台座に載せて提灯1個1個の揺れも同時に楽しめる渾身の作。「提灯祭りの華やかさと迫力を表現したかった」と〝バージョンアップ〟した作品に見入っています。
肉厚の竹の皮を取り除き、反りを直して板材に加工、パーツを作っていますが、人物は板材10枚を貼り合わせて立方体にして「一気に彫った」そうです。提灯は球状にしたパーツに穴を開けて芯を通し、さらに糸を付ける繊細な作業で、提灯の見た目(模様)にも気遣いながら270個分、作業を繰り返したとか。太鼓台や人の動きを写真で何度も確認し、10月の祭りでは五感で感じ取ってイメージを確かなモノにしたそうです。
太鼓台は「すぎなり」を含め高さ85㎝。台座は44㎝×54㎝あり、レバーで反時計回りに動く仕組み。若連は8人おり、それぞれ力を込めて太鼓台を操る様子が再現されています。安斎さんは「今回は半年がかりの作品だが、何度作っても細部の加工は神経を使う。二本松のシンボルともいえる提灯祭りをこれからも竹細工で表現して、魅力を伝えていきたい」と〝職人気質〟をのぞかせています。問い合わせは竹工房響(電話090-1936-1170)へ。