- 2022.9.5
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二本松の提灯祭り、3年ぶり開催へ
二本松提灯祭りまで1カ月を切り、開催を心待ちにする市民は少なくありません。竹材で太鼓台を制作する安斎勇治さん(平石高田・竹工房響)もそのひとり。「太鼓台を作ってほしい」という注文は季節を問わず舞い込むそうです。
安斎さんが竹細工に取り組むようになったのは定年退職後に石川県を訪れた際、工房で小さな置物づくりを体験してから。実家の竹林に手をこまねいていたこともあり、独学で竹を使った作品づくりを始めたそうです。①題材の設計図を描いて部品の型を決め、②竹の皮を取ったあと3センチほどの幅に切って平らにし、③何重にも張り合わせて材料となる板や角材に加工、④くり抜いたり、板を組んで部品に仕立て、⑤ときにはピンセットを使いながら組み立てて接着—制作は気の遠くなるような作業ですが、ほぼ日課のように没頭しているとか。
太鼓台はヨコ11センチと22センチの2種類。「これまで20個は作った」そうで、「二本松の思い出の品としても喜ばれている」と話す。最新作は3カ月掛かりのSLで、「福島市の公園に行って(静態保存の)D51の部品をくまなく見て、写真を30分かけて撮り、設計図にした」力の入れよう。県シルバー美術展でTUF社長賞に輝きました。
「2年ほど前に建設機械から始め、龍のキャラクターやネコバス、キリギリスのオーケストラなど思いのまま作っている。直線と直角が作業の決め手で、まだまだ修行中」と謙遜しますが、創作意欲は高まるばかりで「次はお城を作ってみたい。福島県なので鶴ヶ城になるでしょう」と話しています。